レーザ加工の課題
レーザ加工の課題
熱加工と非熱加工とでは加工現象が異なるため、抱える課題の内容も異なります
ここでは加工における材料への付着物について見ていきます
熱加工における課題
右図のように熱加工の場合、材料を溶かしながら加工を行うため特に材料の切断時にその溶けた物質が材料下部に溶融物となって付着します。これを“ドロス”と呼びます。熱加工におけるレーザ切断においては、このドロスを無くすこと(ドロスフリー)が求められる
一般にはドロスフリーの切断を行うため左図のようにレーザ光と同軸に流すガスの流量や圧力を調整して強制的に除去する方法が取られています。
非熱加工における課題
右図のように非熱加工の場合、アブレーションにより材料表面から飛散した物質が“デブリ”と呼ばれる微粒子となって材料表面に再付着し加工部周辺を汚してしまいます。デブリ発生はアブレーション加工において避けることのできない現象として知られています。このデブリは照射したレーザ光の波長に対し材料の吸収率が低い時ほど量が多くなる傾向にあります。
一般には左図のようにアシストガスを光軸に対して垂直方向に吹き付けて材料表面から飛散したデブリを雰囲気ガスによって分解(ガス化)する方法がとられています。