レーザ加工におけるコスト
レーザ加工におけるコスト
レーザ加工装置のコストはレーザ発振器で決まるといっても過言ではありません。また加工品質を求め過ぎると導入コストが上がり、レーザ加工の利点である加工タクトにも影響が出てしまう。
機器選定におけるコストは以下の2点に注目する必要があります。
- イニシャルコスト(導入コスト)
- ランニングコスト
一般的にレーザ加工装置はレーザ発振器、光学系、周辺機器(ステージ、制御系、筐体など)で構成されており、レーザ発振器のタイプに応じて光学系や周辺機器の設計が変わります。そのためレーザ発振器の選定がレーザ加工装置全体のコストに大きく影響するといえます。
極短パルスレーザ>紫外線レーザ>グリーンレーザ>赤外線パルスレーザ
しかし、加工タクトはむしろ逆の順になる傾向がある。そのため加工品質のみに気を取られ過ぎてしまうと加工タクトが合わないといった問題が後になって出てくることがある。このような問題を避けるためにまず『必要な加工タクト』を考え、その上で『加工品質の許容範囲』を検討することをお勧めします。
レーザ発振器の選定:
レーザ発振器の選定は加工ができることを前提にした場合、求める加工タクトと加工品質により決定されます。特に非熱加工の場合の加工品質では『加工品質=熱影響なし』を求める場合が多いが、加工品質を求めれば求めるほどレーザ発振器のコストが上がり、レーザ加工装置全体のイニシャルコストも上がるため、加工品質に対する要求レベルを予め明確にしておくことが重要です。たとえばレーザ発振器の価格は加工品質に比例して以下のようになります。極短パルスレーザ>紫外線レーザ>グリーンレーザ>赤外線パルスレーザ
しかし、加工タクトはむしろ逆の順になる傾向がある。そのため加工品質のみに気を取られ過ぎてしまうと加工タクトが合わないといった問題が後になって出てくることがある。このような問題を避けるためにまず『必要な加工タクト』を考え、その上で『加工品質の許容範囲』を検討することをお勧めします。
レーザ発振器の選定:
光学系の選定はレーザ発振器に応じて行うことになるが、コストは使用するレンズ性能、光学機器により異なってくる。レンズだけを見ても、母材、コーティング、収差補正、研磨技術、カスタム設計などレンズ仕様そのものが使用用途に応じて異なるためコストにも影響が出てくる。特に回折限界まで集光する際の集光レンズや大きなビーム径に対応した有効面積の大きなレンズなどは非常に高価なレンズとなる。また使用する光学機器ではスキャニング光学系のように光学機器側に可動部が多く、使用するレンズもf-θレンズと特殊で、かつ専用ソフトウェアが必要である場合コストが上がってしまう。